寺報「月照」第18号

平成28年 元日

「壽祥松」は奈良県在住の著名な山野草・盆栽研究家 寺前信次氏(雅号:春徳)より命名いただきました。

仏法は坐禅

仏法は坐禅です
 坐禅はお釈迦さまのお悟りの姿です
 身を正し、息を整え、静かに坐る
   あなたも座ってみませんか

「慕古心」について

時を超えて、人を超えて、語り、受け継がれ、伝えられる「真実(本当のこと)」は永遠に輝いて、いつも新しいのです。道元禅師は、現代を生きる私たちに、「真実(本当のこと)」をたくさん教え示してくださっています。そのひとつひとつを学び、実践することを「慕古心」というのです。「慕古心」とは、「永遠の真実」を探し求めることであり、「道元禅師からのメッセージ」はそのための羅針盤に他なりません。

 謹んで新春のお慶びを申し上げますとともに、檀信徒の皆様のご多幸とご繁栄を心よりご祈念申し上げます。
 新年を迎え、皆様には心機一転、新しい心で新しい一歩を踏み出された事と思います。心機一転するにふさわしい「洗心」という言葉があります。本来の言葉の意味は「洗心照水」ということで、(清らかな澄んだ水に照らして、こころを清らかにする)。要するに心をきれいにするということです。
 純真無垢であった小さなころの誰もが、成長すると共に、嘘をついたり、悪口を言ったり、怒ったりと、次第に心に邪念が生じて自らの心を曇らせてしまいます。
 そんな中でも、例えば、仏様に手を合わせたり、お寺の法要に参ったり、坐禅を組んだ後などは、「心がすがすがしく洗われて」自然と合掌礼拝していることに気付くことがあります。
 仏様に対する畏敬の念が、知らず知らずに合掌礼拝させ、本来自分が備えている清浄心の自己がその場に現じていることに他ならないのです。これを称して「洗心」と申します。
 皆様も今年一年、「洗心」を心がけ、一日のうちひとときでも手を合わせられますよう、過ごしてみて下さい。
 最後になりますが、皆様にとって本年が良き一年でありますことを重ねて祈念申し上げ、新年の挨拶とさせて頂きます。

合 掌
月照寺住職 間瀬和人

月照寺永代供養塔合祀墓は、継承者がいなくても安心してご遺骨を納めることのできる合祀墓です。
子孫に代わり、月照寺が永代にわたって供養と管理がなされ、又、永代墓の縁(ゆかり)の方々が手を合わせ、花が供えられ、香が絶えることのない「みんなのお墓」です。
 

多宝塔にはお釈迦様が安置されています

 
 次のような方に、 ご安心頂けるお墓です。

◆先祖からのお墓の後継者がいない方
◆遠方にお墓があるが、供養が行き届かない方
◆配偶者がおられない方(お子様がおられない方)
◆お墓がなく、自宅にご遺骨がある方
◆お子様が女子ばかりのご夫婦の方
◆親族のお墓が無縁墓になると心配されている方 など

永代供養塔合祀墓のお問い合せ
月照寺・寺務所

(078)911-4947

お子様がいなくても連れ合いのお墓を建て、何十年も連れ合いや親族家族の墓として永きにわたりお参りいただけます。その後は夫婦または家族と一緒にお墓に入り、最後の家族がお亡くなりになり、三回忌(新霊が極楽浄土に到達するといわれる年忌)を迎えましたら、ご夫婦また最後のご親族とご一緒にご遺骨を「永代供養塔合祀墓」に合祀します。墓石は撤去、現状に復し、後は月照寺が永代にわたり菩提をご供養いたします。
◎ご遺骨が無い方、また生前建墓も賜わります。
※詳細は下記にお問い合わせください。

安心墓のお問い合せは…
078-911-6233
有限会社富永石材  明石市樽屋町10-4

 今年は「湖南三山参拝と近江八幡散策」の日帰りの旅です。私は、平成十年以来、本当に久しぶりに参加させていただき、この日を楽しみにしておりました。今回参拝する「湖南三山」についてですが、滋賀県南東部に位置する湖南市に、奈良時代に建立された天台宗の寺院で、国宝に指定された建築物が三ヵ寺(常楽寺、長寿寺、善水寺)あることから「湖南三山」と称するようになったそうです。
 バスは定刻に天文科学館前を出発、車内でおつまみ、お茶、ビール等をいただきながら、スムーズに無事一ヵ寺目の常楽寺に到着しました。本堂と三重塔はいずれも国宝で、鮮やかなツツジの花と木々の緑が映えて、荘厳な雰囲気を醸し出しています。本堂では、間瀬和人住職に続き、参加者全員で輪袈裟を掛け般若心経をお唱えしました。皆さん当然のように暗唱されていましたが、経本がないとお唱え出来ない私はだいぶ情けなかったです(冷や汗)。さて「湖南三山」二ヵ寺目、バス移動ですぐ近くの長寿寺です。本堂へ続く緑深い参道は本当に爽やかで、秋の紅葉の時季はまた趣が違って素晴らしいとの事。
 本堂では、療養中の長寿寺住職に代わり、奥様の軽妙な中に含蓄のあるお話に聞き入ってしまいました。まず湖南三山の三ヵ寺すべて菩提寺ではなく、人々が仏様に願い事を行う「祈願寺」である事。それでは今日たくさんお願い事をしなくては・・・と私のような欲人はついつい思った次第です(苦笑)。
 それから、いつも「おかげさまと感謝する心」が大切であるというお話は特に心に残りました。この日の旅だけをとっても、主催された月照寺様のおかげさま。車内で隣席になった細田様、バスの運転手の方、バスガイドの方、旅行社の添乗員の方、旅先各所でお世話になったすべての方々のおかげさまで、安心で楽しい旅になっているのだなぁと改めて思いました。

 そして、「湖南三山」最後に訪れたのが善水寺です。これまた国宝の本堂は、美しい曲線の屋根が特徴的でした。御本尊は「薬師瑠璃光如来」で、十四年ぶりの御開帳の時に参拝させていただき、本当に幸運でした。
 その後バスは近江八幡へ。近江牛レストラン・毛利志満で近江牛会席膳を堪能して、たねや&クラブハリエでのお買い物タイム。近江八幡の立派な商家が残る町並みと可憐な花菖蒲が咲き、屋形船が行き交う八幡堀周辺は、まるで時代劇の中に迷い込んだような風情溢れる場所でした。
 そしてバスは一路明石へ・・・。無事に帰ってきて、楽しかった旅も終わりです。また次回も是非参加したいと思いました。
 来年は日帰り旅かな?一泊旅かな?この度(旅)は本当にありがとうございました。

松本和也

日本語の中の仏教 其の7

「以心伝心」いしんでんしん

 サッカーの選手がよく、「アイコンタクト」ということをいいます。「アイ」は「目」、「コンタクト」は「ふれあい」という意味ですが、パスを出す選手と、それを受ける選手とが、目をほんの少しあわせただけで、お互いのしたいプレーを理解することです。そうやってボールはスムーズに運ばれていきます。
 こういったことを「以心伝心」といいます。
これは、禅宗で使われてきたことばで、禅の先生と教え子とが、お釈迦さまの教えを、おたがいの顔と顔をあわせ、心から心へ伝えることから「心を以て心を伝える=以心伝心」というようになったのです。
やがて、サッカーのアイコンタクトなどのように、仏教以外でも「以心伝心」を使うようになりました。
お釈迦さまの教えは、お経として伝わっています。このお経を読ませるだけでもいいと思うのに、禅の先生は、教え子と顔を合わせて、伝えようとするのはなぜでしょう。
それは、人と人とが向かいあわなければ、わからないことがあるからです。
お経を読んで、勉強することは、とても大切です。しかし、それだけでは、その勉強は生きません。先生と向かいあい、心と心のふれあいがなされたとき、はじめてお釈迦さまの教えが、生きてくるのです。
同じように、サッカーのパスは、本を読んだだけではできません。仲間たちと向かいあい、ふれあってはじめて、本での勉強が生きてくるのです。
さあ、みなさんも向かいあってみましょう。

「てらスクール 染谷典秀」より

<平成28年>

1月1~3日新年祈祷(修正会) 本堂/毎朝
元旦から三日までの毎朝、平穏無事な一年でありますようにと祈願いたします。
3月12日(土)春彼岸会法要 本堂/12時30分受付
◆13時30分~法話
◆14時30分~法要
この世を越えた彼岸に想いをめぐらし、亡き人を偲んでご供養いたします。
3月17日(木)永代供養塔合祀墓合同供養 永代供養塔前
◆15時~法要
永代供養塔に合祀されている仏様をご供養いたします。

※本年は大般若祈祷法要は住職様が他寺法要のため中止いたします。

6月3日(金)~
4日(土)
大本山 永平寺参拝
皆様お揃いでの参拝旅行です。
ご一緒にお参り致しましょう。
8月6日(土)初盆大施食会 本堂/8時開経
初盆を迎えられる新亡の仏様のご供養はもとより、
ご先祖、無縁の仏様にもご供養する法要です。
8月23日(火)
8月24日(水)
地蔵盆 千躰地蔵尊前
◆18時~
子ども達の純真な心を見守っていて下さるお地蔵様を子ども達でご供養する法要です。
9月10日(土)秋彼岸会法要 本堂/12時30分受付
◆13時30分~法話 
◆14時30分~法要
この世を越えた彼岸に想いをめぐらし、亡き人を偲んでご供養いたします。
10月25日(火)お十夜法要 本堂/12時30分受付
◆13時30分~法話
◆14時30分~法要
曹洞宗のお祖師さまである達麿大師のご遺徳を偲び、
ご先祖様に感謝の気持ちを込めてお念仏をお称えする法要です。
12月31日(土)
子午線燈花会・除夜の鐘 
 鐘楼/22時受付
◆23時~撞鐘開始(受付22時)
鐘つき志納 金1人500円以上 (全額社会福祉に寄付)
「行く年」を省み、「来る年」の決意を新たに。

― お知らせ ―

※檀家さん以外の方もご参加いただけます。
●日  程 ● 平成28年6月3日(金)~4日(土) 1泊2日
●参加費 ● お1人様 28,000円
皆様と共に楽しい旅にしたいと計画しております
ぜひ、多くの皆様のご参加をお待ちしております。

※正座など困難な方には本山を含め各施設で小椅子の準備もありますので
  ご安心下さい。
お申し込みは、お寺までお願いいたします。
締め切りは5月10日まで(電話078-911-4947)

※お申し込み人数が30名未満の場合は、やむを得ませんが中止と致します。 ご了承願います。