寺報「月照」第6号

平成16年 元日

住職御征忌・焼香師拝命 大本山永平寺、法堂にて勤行

新年明けましておめでとうございます。

貴家皆さまには、一家お揃いで元旦をお祝いになられたことと察し、心からお祝詞を申し上げます。
新年を迎えるに当たり、当山でも、毎年、除夜の鐘を撞いていますが、同じ時刻に、山門や寺内の庭や石畳それに鐘楼を照らし出す燈火会 をここ5年程続けて催し、今では大勢の方々が列をなして順番を待つようになりました。除夜の鐘は、昔から百八つ撞くことになっています。これは、人間には生きんがために心身をわずらわし惑わすたくさんの煩悩があり、この煩悩を一つずつ撞き浄め、鐘の響きにひたりながら、こころ新たにして一年に臨むというものです。鐘の功徳は 甚深無量 であります。
さて、昨年、全国の曹洞宗住職の中から 御征忌 の焼香師の一人に選ばれ、去る九月二十七日に禅師さまの拝命を受け、道元禅師さまの御前で導師を務めました。
とりわけ、檀信徒の皆さまの護持会と総代の方々から寄進いただいた 青磁本金織 の袈裟を身に着け、六十四名の随行団が控える中で、栄えある法要を無事に執行できたことは、誠に感慨深いものでございました。
これも一重に皆さまの常日頃の月照寺護持の賜物と感謝申し上げる次第です。厚く御礼申し上げます。
末筆ではありますが、檀信徒皆さまのご多幸とご健勝を祈願いたしますとともに、今年も護持に変わらぬご理解ご尽力を賜りますようお願い申し上げます。

月照寺住職 間瀬元道

明けましておめでとうございます。

平成十六年の年頭にあたり、総代会を代表して謹んで新年のごあいさつを申し上げます。
昨年、当山ご住職間瀬元道様が大本山永平寺法堂にて貫首、大禅師猊下のご名代として御征忌(ごしょうき)の焼香師(しょうこうし)を務められましたことは、我々檀信徒にとって大変名誉なことでありました。
これも一重に、皆さまが、常日頃から、当山を菩提寺として大切に育んでいただいている賜物と感謝申し上げる次第でございます。
さて、我々総代一同は、皆さまが種々の法要や墓参等にお越しの際、より利便な環境とするため、昨年の駐車場の整備に引き続き、中参道の拡幅とともに手すり等の設置など墓地の整備を推進しております。
皆さまには何かとご迷惑をおかけいたしますが、何卒、このような趣旨をご理解いただき、ご協力の程よろしくお願い申し上げます。
また、皆さまが各種行事にお気軽にご参加いただけるよう、護持会役員の皆さまと一緒になってお手伝い等も行っており、今後とも鋭意取り組んでまいりたいと考えています。
檀信徒の皆さまには、どうか変わらぬご理解ご協力を衷心よりお願いいたしまして、年頭のごあいさつといたします。

月照寺檀信徒 総代会代表 山森 豊

九月二十七日 哺時献湯
月照寺住職 間瀬元道師

天童深奥掬清泉 日域来霑祖師禅
世俗紅塵飛不倒 玲瓏巌下水潺潺

「御征忌」とは…
曹洞宗の開祖 道元禅師(=承陽大師)と中興の祖 瑩山(けいざん)禅師(=常済大師)のご命日のことで、大本山にて、全国の曹洞宗の住職を招き、両大師の功徳を讃えて盛大な法要が七日間にわたり執り行われます。

拝見させて頂いて・・・

大本山永平寺における御開山道元禅師の法要に際し月照寺ご住職が焼香師の大役をお受けになりその随行団の一員として参拝させて頂くことが出来ました。永平寺へは以前何度となくお参りいたしておりますがこの様に厳粛な儀式に参列の桟会を得ましたことはこの上なき好運だったと心から感謝しております。まず修行僧による寺内の説明により今まで只漫然と大きな寺だなあと思って見ていた自分が恥ずかしくなりました。いよいよ法要となり法堂に案内され待つことしばし僧侶が入場され始めましたがそれはそれは二百人にも及ぶ僧侶の数でそれにびっくりしました。この様な大勢の僧侶が無言で一糸乱れぬ速やかな行動はさすが厳しい修行の賜ものと感動させられました。

焼香師の入場、ご住職の焼香師としての堂々たる容姿、そして堂内に響く読経のお声を聞くときに常日頃お心安く私達に接して下さるご住職がひとまわりもふたまわりも大きく見え由緒ある月照寺のご住職としての貫禄が一層深まるのを覚えたのは私だけだったのでしょうか、本当に焼香師としての大役ご苦労様でした。有り難うございました。(水谷義輝)

感動の御征忌

それを知ったのは姑の法要の読経のあとでした。住職様が御征忌の焼香師の大役をお務めになる。それに随行できます事を。
前老僧様と舅の縁で檀家にして頂き二十余年、夫亡き今も永平寺に一度も参拝できずに居ましたので是非にと加えて頂きました。
バス二台での旅は心を一つにした目的もあり善良な檀家の方ばかりで初めての私にも終始とても楽しいものでした。本番のお式に臨み、背筋が伸び心が引き締まる緊張感の中、厳かに始まり大勢の和尚様の前で我が方丈様が淡々とお役目を果たされますお姿に敬意と誇らしい気持が込み上げて涙が滲み言葉にならぬ感動を覚えました。

大役を終えられました夜の宴席ではみなさんの喜びの名調子に手拍子を打ち、又方丈様の見事なお歌に別の一面を見て親しみを持ったのは私だけではなかったと思います。奥様と若い和人様達も心を一つに先祖をお守り下さることに心より感謝を致しております。
(畑 幸子)

月照寺 平成十五年の記録

本堂裏 駐車場整備(平成15年2月)
護持会発足記念として駐車場東側の土手に修景石積工事で立派な石垣が出来ました。また、同時に雨対策も致しました。
除夜の鐘燈火会(平成14年12月)
十二月三十一日除夜詣の善男善女を燈火でお迎えしました。
境内の清掃(平成15年7月)
七月二十七日の日曜日に護持会役員(十五名)で境内の清掃を致しました。
永平寺参拝(平成15年5月)
五月十日・十一日の本山参拝は関ヶ原の妙應寺(クコ膳)そして帰路、養老の滝、白川郷に寄りました。
お盆のお参り(平成15年8月)
皆様のお盆のお参りでお墓も華やかになりました。
無縁さんの萬霊塔もお寺で供養しています。
八月のお盆に見事に開花した孫文の蓮をご住職が撮影されました。

月照寺に伝わる古文書には和歌に関するものが多く、現在、奉納和歌研究会の鶴崎裕雄文学博士、帝塚山学院大学の神道宗紀教授、池坊短期大学の小倉嘉夫助教授にお願いして、調べてもらっています。後日、書籍として発行する予定です。御紹介します。

『月照寺(柿本社)奉納和歌集』

『万葉集』の代表歌人柿本人麻呂(柿本人丸)は、住吉明神、玉津島明神とともに和歌の神、和歌三神として歌人や文化人たちに崇められていました。
享保八年(一七二三)朝廷から「正一位柿本大明神」の神位神号があたえられると、いっそう人々は歌の上達を祈って、和歌を奉納しました。奉納和歌は、三十首、五十首、千首というように一人、または数人が一組となって歌を詠んで奉納します。月照寺にはこうした奉納和歌が二十点以上も残っていて、例えば、桜町天皇と廷臣たちの五十首和歌、明石藩主松平直常と家臣たちの百首和歌、大阪の女流歌人岸部えんの三十二首などであります。
和歌以外に、朝廷や仙洞御所から命じられた御祈祷の記録、天皇や上皇に仕える公家や家司からの書状などは他では見ることの少ない貴重な古文書です。今回の翻刻では、奉納和歌だけでなく、貴重な文書もできるだけ多く採録するように努めています。
(鶴崎裕雄)

月照寺に墓地・墓石をお持ちの方に

一、お墓を改修又は新設される方は、事前に寺務所に届け出て許可を得て下さい。
二、 墓地の管理費は年間五、○○○圓 なっております。未納の方は寺務所までお持ち下さい。
三、 墓碑所有者が住所変更、所有者の承継等があるときは、直ちに寺務所に届け出て下さい。
四、 納骨の場合は必ず寺院の許可を得て納骨して下さい。
五、 お供え物は墓参後必ずお持ち帰り下さい。(墓所が野犬やカラスなどにより汚されたり不衛生になります。)
月照寺
古い大般若祈祷札(御札)は、墓参の時に本堂北側駐車場にあります「御札納め箱」にお入れ下さい。後日、お寺の方でお焚き上げします。

墓地便り

かねてより墓地整備の一環として進めておりました墓碑管理者の確認調査は今年で六年を迎え、「無縁墳墓等改葬公告」官報等掲載から四月で二年がきます。十五年十月より、墓地整理とあわせて参道拡張工事等、墓地整備を進めております。中参道拡張一期工事は、お墓の所有の方の協力を得て無事完了致しました。十六年度は中参道拡張二期工事等、墓地整備を進めてまいります。ご協力の程よろしくお願い致します。

月照寺住職 間瀬元道
月照寺    総代会

<平成16年>

1月1~3日新年祈祷(修正会) 本堂/毎朝
元旦から三日までの毎朝、平穏無事な一年でありますようにと祈願いたします。
3月12日(土)
春彼岸会法要 
本堂/12時30分受付
◆13時30分~法話
◆14時30分~法要
この世を越えた彼岸に想いをめぐらし、亡き人を偲んでご供養いたします。
3月17日(木)大般若祈祷法要  本堂/12時30分受付
◆13時30分~法話
◆14時30分~法要
大般若波羅密多経六百巻を転読し、檀信徒各家の諸願成就を祈願する法要です。
3月31日(木)大般若祈祷法要  本堂/12時30分受付
◆13時30分~法話
◆14時30分~法要
大般若波羅密多経六百巻を転読し、檀信徒各家の諸願成就を祈願する法要です。
6月皆様に好評の恒例、月照寺バスツアーですが、
本年度も新型コロナウイルスの影響で実施を見送ることとなりました。
また、来年開催できることを願っております。
8月6日(土)初盆大施食会 本堂/8時開経
初盆を迎えられる新亡の仏様のご供養はもとより、
ご先祖、無縁の仏様にもご供養する法要です。
8月23日(火)
8月24日(水)
地蔵盆 千躰地蔵尊前
◆18時~
子ども達の純真な心を見守っていて下さるお地蔵様を子ども達でご供養する法要です。
9月10日(土)秋彼岸会法要 本堂/12時30分受付
◆13時30分~法話 
◆14時30分~法要
この世を越えた彼岸に想いをめぐらし、亡き人を偲んでご供養いたします。
9月26日(月)ペット供養合同法要 ペット墓前
◆15時~法要 
年に一度、大切なペット達を偲んでご供養する法要です。
10月25日(火)お十夜法要 本堂/12時30分受付
◆13時30分~法話
◆14時30分~法要
曹洞宗のお祖師さまである達麿大師のご遺徳を偲び、
ご先祖様に感謝の気持ちを込めてお念仏をお称えする法要です。
12月31日(土)
子午線燈花会・除夜の鐘 
 鐘楼/22時受付
◆23時~撞鐘開始(受付22時)
鐘つき志納 金1人500円以上 (全額社会福祉に寄付)
「行く年」を省み、「来る年」の決意を新たに。

当寺は子午線上の人丸観音堂に高さ三メートル。廻り二・六メートル。区切られた升目が九八〇個。升目毎に観音様を収め、豆球が全部点燈される華麗な光明燈を安置しております。この一区画を皆さまのお申し込みにより提供し、区画毎にそれぞれご氏名を掲げ先祖供養。水子供養。家内安全。学業祈願等、あらゆる願い事を祈願します。ご祈願の主旨に沿って一年間を通じ毎朝のおつとめのおりにお回向させて頂きます。
尚、供養料は一ヶ年五千円です。ご希望の方は同封の払込通知票でお申し込み下さい。