平成22年 元旦


慕古心(もこしん)
道元禅師さまからのメッセージ

「仏心のめざめ」
仏心とは自分のことはさておいても
世のため人のために
つくそうという心に他なりません
自分を中心とするから苦しむのです
仏心にめざめれば
苦労も生き甲斐に変わるのです

「慕古心」について
時を超えて、人を超えて、語り、受け継がれ、伝えられる「真実(本当のこと)」は永遠に輝いて、いつも新しいのです。道元禅師は、現代を生きる私たちに、「真実(本当のこと)」をたくさん教え示してくださっています。そのひとつひとつを学び、実践することを「慕古心」というのです。「慕古心」とは、「永遠の真実」を探し求めることであり、「道元禅師からのメッセージ」はそのための羅針盤に他なりません。
人丸観音と水琴窟(山門内)
山門内庭に洗心水の池があり、水琴窟が妙なる音色を奏でている。その池に北村西望氏作の人丸観世音菩 の立像がたたずんでいる。この尊像は身の丈2m10cmあって月照寺の鎮守神 柿本人麿にちなんで「人丸観音」と名付けられた。この尊像を寄進したのは檀家の(故)梅沢きよのさんであります。

新年のご挨拶
新たな年を迎えて
 謹んで新春のお慶びを申し上げますとともに、皆様のご繁栄とご多幸、平穏無事を心よりご祈念 申し上げます。
 大本山永平寺を開かれた道元禅師さまは、「正法眼蔵」の中で菩提 捶 四摂法という四つの教えを示されました。
 その教えとは、布施(わけへだてなく与える)愛語(心やさしい言葉を用いる)利行(善い行いで利益を与える)同事(他者を理解し協調する)で、道元禅師さまはその実践行を強く願われました。
 私たち曹洞宗は、この四つの教えのうち、特に「愛語」の実践をかかげました。愛語とは、改めて申しますと、慈しみの心より自然に発せられ、相手を思いやるやさしい言葉です。また、絆をつよく結ぶ言葉でもあります。
 現代社会は混迷し、理不尽に命が失われ、不安で不透明な世の中です。しかし、決してあきらめてはなりません。み仏と自己の絆、人間どうしの絆、自然と自己の絆をつよめて生かされて生きる喜びをもてる平和な社会の実現を願いましょう。
 曹洞宗が目指します「人権・平和・環境」の実現はこの愛語の実践により、柔らかにして他を思いやる自己を育て、ひいては人権を尊重し、平和を願い、環境に思いがいたる心を育むのです。
 私たちは、日々の生活の中で、いつでも相手を思いやる慈しみのこころを忘れず、出会うものすべてと穏やかに接しながら、み仏の絆を深め、慈しみの言葉「愛語」を語りかけてほしいのです。
 皆様にとって、本年がすばらしい一年であることをこころよりお祈り申し上げ、年頭の挨拶とさせて頂きます。                      合 掌
月照寺住職 間瀬和人


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